『好きじゃないのに』
本当はね、僕は別に歩くのはそんなに好きじゃないんだよ。
疲れるの嫌いだし、虫もあんまり好きじゃない。
暑いのも好きじゃないし寒いのも好きじゃない。ちょうどいい気温が好きなんだ。だから、夏の夜の花火も冬の雪遊びも、特別好きなわけじゃない。
テレビもそんなに好きじゃない。色は見にくいし音はうるさいし、そのくせあんまり理解ができないし。
きれいな景色とかもあんまりよくわかんない。車酔いだってするしわざわざ知らない所に行くのは疲れちゃう。
でもなんでかな。
君とするお散歩は楽しいよ。歩くのも虫に出会うのも好きじゃないけど、でも君が楽しそうに隣を歩いてくれるのが嬉しいんだ。
君とする花火も雪遊びも楽しい。暑くても寒くても、君が隣ではしゃいで、「楽しい?」って聞いてくれる時の笑顔、僕好きなんだ。
君と見るテレビも好きだよ。僕が見てるのはテレビじゃなくて君だけどね。ホラー映画をみたらぎゅって抱きついてきてくれるの、すごく嬉しいよ。
君と行く旅行も楽しいよ。綺麗な景色とかはよく分からないけど、それをみてキラキラしてる君の目を見るのが好きなんだ。
ね、僕が好きなのは君なんだよ。
10年ちょっとしか一緒にいられないのにわざわざ家族に選んでくれて、名前をつけてくれて、僕の好きなものをたくさん考えてくれて、僕にとっては君がすべてなの。
だからね、好きじゃないはずの全部が、好きじゃないはずなのに、すごく大切なものになったんだ。
僕を家族に選んでくれてありがとう。
大好きだよ。
3/26/2026, 9:50:06 AM