徳博

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“大仏ちゃま”を拝みに行った。
父親が亡くなった翌年、供養の気持ちもあっての奈良詣だった。
母方のおばあちゃんは親しみを込め「大仏ちゃま」とか
「大仏ちゃん」とか言っていた。
 母方の曾祖父(ひいじい)さんが東大寺の官長の次の要職を勤めていたからか?
 奈良の古い人だからか?
 おばあちゃんは萩の寺(東大寺の別称)と記憶していた。

 近鉄奈良駅から歩いた。
 猛暑の中、鹿の糞がスニーカーの底の溝に食い込んだ。
 帰ってからも、なかなか取れてくれなかった。
 昨年程では無かったが酷暑の夏だった。
 道すがら、鹿せんべい売りの直ぐ前で歩道の上からのミスト(霧)のサービスが気持ちだけでも有り難く感じた。
 山門に着いたとき
「バスに乗れば良かった」
と後悔した。
 “後の夏祭”と言う気分だった。
 自転車には良く乗っているが
「たまには歩かねば」
とバス代をケチったのが祟った。
 そこから大仏殿までが“酷暑”と言うより“地獄の暑さ”だった。
 駅から山門までより遠く感じた。
もう歩くのが限界近くになって、やっと大仏殿にたどり着いた。
 大仏殿の中に入って驚いた。
「涼しい!」
 大型のクーラーが何処かに隠れて設置されているかのように涼しい。
「地獄に仏」
まさに、このことだと父親の供養より先に、涼しさに感謝して大仏ちゃまに
「帰ってきました」
と、ご挨拶した。

最近の猛暑酷暑は天災ではなく
人災だ!
日本の風土に合った建築、都市開発を…          徳博🥵
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6/28/2024, 12:36:34 PM