「成人式にはコンタクトで来ること。じゃないと絶交だから!」
小学生の頃からの親友にそう言われて、着物レンタル代にコンタクトレンズ代も上乗せする羽目になった。
しかもコンタクトレンズを装着するには、ある程度の慣らし期間も必要だったため、正直着物を選ぶ時より余程面倒だった。
未だ慣れないコンタクトレンズを四苦八苦しながら目に入れて、朝早くから振袖を着付けてもらう。
それだけで疲労困憊、よろよろしながら会場に向かうと、予想外の出来事に遭遇した。
何故かやたらと声をかけられた。しかも男性に。
中には中学校、高校の同級生もいた。
ただみんな揃って、わたしを「わたし」として認識していないみたいだった。
正体を明かせば、これまたみんな揃って同じ表情をした。
目を丸くして「嘘だろ」なんて言うのだ。
どういうことなの。
完全に混乱状態のわたしをようやく見つけてくれた親友は、それはもう晴れやかな笑顔でこう宣った。
「野暮ったいメガネ外せば美人だって、わたしはとっくの昔から知ってたんだからね!」
お題『20歳』
1/10/2026, 11:53:32 AM