廃寺夜想曲*

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眠れないほど、雨音がトタンに反射する。
吹く風はどこか虚無感を纏っていて、晩秋の空気の匂いが、染み付く。

闇にも、夢があって、
波にも、なりたい自分がいて、
光にも、進みたい場所がある。


いつも通りの世界はいつか必ず壊れる。
何年か先、今日が今が過去になる。

その中で、味わった言葉にできない情景は、

当然のように、桜と散った。

儚く、では無い。

星の絨毯の宵のようにだ。

12/5/2022, 10:14:18 AM