村村真琴

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「忘れられない、いつまでも。」
作¦村村真琴

君と歩いた並木道にとまる蝉の鳴き声が五月蝿かった。でも今はそこの鳴き声が喚き声になって。蝉の声なんかには聞こえやしなかった。夏至の日差しが肌を刺激して肌にシミが増えて美しさなんて言葉は似合わなくなって行った。彼に振られてから私は日に日に弱っていった。痩せ細り、髪は白髪だらけ、彼を無くしただけでこんなにもなる自分が嫌だ。彼の事はきっと忘れられない、いつまでも。

5/9/2024, 2:01:43 PM