澄み切った空。綿菓子のような雲。
燦々と照りつける陽の光。
眼前に広がるのは、広い、広い、海。
天井の青を映し、光を反射する海面は、昼のプラネタリウムのようだ。
その果ては見えない。水平線の向こう。
ずっとずっと、続いている。
ちゃぷ、と、足を浸してみた。
つめたい。
溶けてしまいそうな温度を、水が奪っていく。
足から、脚へ。
腰、背、首。
ぜんしん。
熱さで溶ける。
冷たさで融ける。
真逆だけども、似たようなものだな。
───『海へ』(2024.08.23.)
8/23/2024, 10:29:28 AM