Omothi

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毎日を惰性で生きる僕という人間は、一体何のために此処で息をしているのかもよくわからない。

大好きに自身の全てを懸けて、追い続けることができる人は本当に凄いと思う。
そういう人達の瞳はきらきらと輝いていて、僕にとっては眩し過ぎるものだ。
もし僕があの夢を追い続けていれば、その人達と同じように瞳を煌めかせることができたのだろうか。

僕の頭上を鳥の群れが羽ばたいていく。
精一杯に翼をはためかせ、まだ見ぬ景色を夢見ながら。
僕の翼はどうだ、一体いつから広げていない?
使い慣れていないこの翼で、何処かへ行けるのだろうか。
この広大な空へ、光を目指し飛び立った鳥達の後に僕も続けるのだろうか。

空を仰ぎそんな思いに耽りながら、久しく伸ばしていなかった翼を僕は撫でるのであった。


〝高く高く〟

10/14/2023, 10:36:29 AM