毎年、夏になると田舎の祖父母の家に泊まりに行く
今年も夏休みに入り、祖父母の家に泊まり、同い年の幼なじみと海辺を歩く
大きいショッピングモールもない退屈な田舎でも、こうしてただ歩くだけで、楽しかった
ビーチサンダルを脱ぎ、海に入る幼なじみの後ろには、もう既に落ちかけてるオレンジ色に眩しい夕日
「夕飯の時間だから、そろそろ帰ろう」
目を細めながらそう言うと、え〜、と言いながらも渋々浜辺に出て、砂で汚れた足を海水で洗いサンダルを履くのを待った
家に戻ろうとすると服を軽く引っ張られ、
「ねぇ、貝殻、拾って行こうよ!」
そして2人で、誰もいない砂浜で貝殻を探した
家に着くと、帰りが遅いと、少しだけ怒られた
急いで手を洗って、2人で見つけた綺麗なピンク色の貝殻を洗って、祖母の作ったご飯を食べた
そして、大人になった今、あの時見つけたピンク色の貝殻は、2人の手首に繋がれてる
9/5/2023, 6:50:24 PM