中島

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目が覚めるまでにこの世界を覗こう。この地の裏側、はるか遠くにある光の表面、超音波、ぬいぐるみに詰められた綿、タイヤと地面のほんの僅かな隙間さえも全てを知りつくそう。そしたら君が笑顔でこっちを向いてくれることにも気付かず世界を見下しているのかな。時が進む限り無知が生まれることに僕はきっと気付けない。気づいた時にはまた目を覚まそうとする。君の大腿に頭を乗せ上から落ちてくる透明がしょっぱいのを知って、それを誤魔化すように口で蓋をされた。この夢に浸り続けるために無知を演じた。目が覚めたらきっと君はいないのに

目が覚めるまでに

8/3/2024, 9:00:31 PM