こもりみかん

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《光の回廊》
回廊にて、ちっぽけな私は座り込んでいる。隣の床には光が屈折して、照らされている。
長くて折れ曲がった廊下は皮肉者の私にはお似合いだが、光は別だ。私にはふさわしくない。お天道様に私のような恥を見られたくない。
そう思ってたのに。見つからないと思ってたのに。
人がやってきて、私に声をかけてきた。
「こっちにおいで」
「嫌だ」
「どうして?」
「私なんか居なくても世界は回ってるじゃない」
「そんなことない。少なくとも、君がいないと僕の時間はここで何回も止まるよ」
意味が分からない。でも、彼の目は本気だ。
私は彼の手を握り、暗闇の回廊から光の回廊へと移動した

12/22/2025, 2:14:47 PM