2019.11.25.
病に倒れた貴方は私を待っていました。
貴方を失う事は哀しみと同等すると思っていた。
一生懸命に呼吸をする貴方とハグをした。
キスをした。
行為を繰り返す度貴方を失う事の恐怖に涙流した。
然し、時は私の思いなんぞ知らん振りで
貴方を死へと進ませた。
貴方は私の帰りを待って、顔を合わせて、
私が貴方の頬を包んだと同時に
さよならと言うように逝ってしまった。
哀しみに暮れた、はずだった。
でも、けれど、私は、貴方の体温が無くなる瞬間、貴方の瞳孔が開いていく数秒、硬くなる数分その時まで貴方に触れていた。
あぁ。ごめんなさい。
死する貴方が美しすぎて
死したからこそ出来る力で抱き締めた。
未だ尚
死後貴方を抱き締めた感覚を思い出してしまいます。
今も。貴方を埋めたこの場所で。
--《この場所で》
2/11/2023, 1:14:08 PM