「答えは、まだ」夕焼けに染まる廊下を、ふたり並んで歩いていた言いたい言葉が喉まで届いては、すぐに消えてしまう「ねえ」掠れた声を出しかけると彼女が振り返って微笑んだその笑顔に、心臓が痛いくらい跳ねる。好きけれど、まだ言えない。答えは胸の奥にしまったまま、僕はただ彼女の美しい横顔を見つめ続けた。
9/16/2025, 1:53:11 PM