変カフ身

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ある日、物知りな長老の元に小さな子が訪ねてきた。
その子は誕生祝いにたくさんの鳥たちを貰ったが、
お世話をする為の鳥かごが無く、
どうすればいいかを相談に来たようだ。

長老は
「使っていない鳥かごがあるから、1つ持っていくといい」
と提案するが、その子は首を横にぶんぶん振っている。

どうやら窮屈そうなので可哀想、というような事を言っている。

長老は蓄えた顎髭を撫でながら少し考え、
少女に一回り大きな青い玉状の鳥かごを手渡した。
「これならさっきのかごよりも大きい。ここに入れれば手狭な思いはしないよ」

その子は
「逃げちゃったりしない?」
と言い不安そうにしている。
長老は諭すように話し始めた。
「この玉はね、玉の真ん中にみんなを強く引っ張る力があって、簡単には逃げられないようになっているんだ。」

そうして、鳥たちは青い鳥かごのなかで暮らしている。
鳥かごの中で、かごを作り合いながら。

7/25/2024, 11:42:48 AM