ある日,学校に転入生が来た。
名前は…なんて言ったっけな…
忘れちゃった。
その日は、午前中で学校が終わったから友達と歩いて帰っていた。
田舎だから周りの景色が田んぼ1色で変わり映えないや。
「ねぇねぇ!今日クラスに転入生来たじゃん!
かっこよかったよね!!名前もなんか珍しかったよね〜笑」
友達の瑠衣が言う。
『あ〜そういえば来たね転入生。寝てて名前なんて言うか忘れたわ笑』
正直人の名前覚えるのって苦手だなぁ💧
瑠「えぇ〜!寝てたの!?もうクラスの女子騒いでたよ!?名前も覚えてないんかい!笑」
呆れたように笑う瑠衣に私も釣られて笑ってしまう
『いやぁ笑昨日はあんまり寝てなかったからねぇ笑笑にしても今日は暑いね。汗がすごい笑』
瑠「ちゃんと寝なよ〜笑確かに暑いよね〜喉乾いたァー!」
もうすぐで友達と別れてしまう。
いつもこの真っ直ぐな道の先にあるカーブミラーで別れることになっている。
『あ、明日からは夏休みだよね?海に遊び行こうよ!』
実は今日は夏休み前の集会だけだった
瑠「海いいねぇ!花火もしようよ笑」
『賛成!じゃまた連絡するわ笑』
そんな話をしているうちにカーブミラーのある分かれ道についてしまった。
瑠「明日からは夏休みだし家でゆっくりできるね
エアコンつけっぱなでまた風邪ひくなよ〜笑じゃあまた夏休み明けね!」
にやにやしながら去年エアコンつけたまま寝てしまったせいで風邪をひいたことをいじられた
『去年みたいに、なりませんよーだ!笑またね〜』
そう言って私たちは別れた。
今年の夏は楽しいことあるかなぁと考えながら海の見える道を歩いている。
そこに今朝来た転入生がいた。
『おーい君〜そこで何してるのー?』
考え事しながら帰るのもあれだし転入生と話してみるかと思い声をかけた。
「…!俺??」
うん、君だよ君しかいないよキョロキョロしても君しかいないよ
転入生は驚いていた。
『君だよ。てか君だけだし笑』
転入生は目を見開いていた。
『今日ここの学校に来たでしょ。名前その…寝てて聞こえてなかったからまた聞いてもいい??』
転入生から嘘だろって目で見られてるけど
嘘はついてない。もう一度言う嘘はついてない。
「ッはは笑知ってるよ笑見えてたもん笑」
何が面白かったかわからんが笑ってくれてよかったよ。(ホッ)
「灯穂(ひすい)。名前は灯穂。坂島灯穂って言うよ。君は、なんて言うの?」
笑顔のまま自己紹介してくれた優しいやこの子
『宮戸 伊青(みやど いせ)』
ヒ「いせっていうんだね!俺のことはヒスイってよんでよ」
『私はいせでいいよ。ヒスイね覚えとくよ笑
家はこの先にあるの?』
ヒ「うん。ここの先の丘の上だよ。」
丘の上ってことは…ご近所さんじゃん。
『そっか!私の丘の上に家あるんだよ途中まで話しながら帰ろうよ』
ヒ「いいよ!」
そうして私たちは話しながら帰った。
寝てたとはいえここまで仲良くなれるとは思わなかった。
丘の上まで来たらまた分かれ道私たちは逆方向だった。
『ここでお別れだね〜。』
ヒ「そうだね。今日来たばっかりだったけど仲良くなれて良かった!」
『そうだね笑夏休み暇だったらみんなで遊ぼうよみんなと仲良くなれるし楽しいよ笑』
ヒ「!!うん!遊ぶ!」
君は犬か!
しっぽが見えるしっぽが笑
『うん笑それじゃまたね!』
ヒ「うん笑またね」
灯穂は家に帰っていった。
私も帰ろう。
そう思って1度空を見た
青い空に大きな入道雲がよく映えていた
『明日は雨かな笑』
終わり
6/29/2023, 11:19:08 AM