【●】徳川激安【●】

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春風とともに 

  思い出すのは 学生時代の

淡い恋心が 卒業式のその日に

  自分達の手をすり抜けて行った

初失恋? の記憶

  在学中はとても仲良く

はしゃぎ合いふざけ合ったりしながらも

  お互いを 異性の友達の中でも

少し特別な存在として

  多分 ・・・・多分・・・・

恋愛対象として意識し合ってた

  ただその頃は二人とも

まだ精神的に幼かった

  仲良しとして遊んでた時間

その楽しさで 愛 なんて上の空だった

  なんとなく 心のどこかで

卒業したら終わってしまうんだ

  って思う気持ちを無視してた

いざ卒業式その日がやってきてしまった

 式が終わり 皆ガヤガヤと仲良し同志

別れの挨拶を笑顔で交わし合っていた

 そんな中 彼女が友達に付き添われ

自分の方へ歩み寄って来た

  瞬間、彼女と視線が交錯した!

僕は彼女とはお別れの挨拶なんて

  したくなかった 

照れもあって バカな僕は

  思わず彼女から視線を逸らし

友達の輪に入ってしまった

  近寄って来ていた彼女が

小さな声で付き添いの娘に

  「・・・やっぱりいいや」

って 言った声が聞き取れたのに

  バカな僕は泣きそうな思いも

彼女の方へ振り返ることが出来なかった
 
  ・・・作り笑いで友達の輪の中

談笑しながら

  桜の花びらとともに

儚い二人の初恋未満の想いが

  散っていった。
 
 

 

3/30/2025, 4:47:37 PM