#悠と響 (BL)
Side:Hibiki Kutani
「なぁ相棒、そういえば俺たちって互いのことを名前で呼んだことないよな?」
「そうだな…確かにないような気がする」
「けどさ、今更名前で呼ぶって照れくさくね?」
「そうか?」
星が綺麗な日の夜、俺は相棒と2人で遊んだ帰り道で何となく、本当に何となくそんな話をしていた。
自分から話題を振っておいてなんだが、だんだん胸のあたりがむず痒くなってきている。
「響」
「うぉっ!?何だよ突然!」
「…俺のことは名前で呼ばないのか?」
「あんたなぁ…!俺今照れくさいって言ったばっかじゃねーか!」
「何で?」
…本当に何でだろうな?自分でもよく分からない。
ただ、何故か照れくさく感じている。今更感があるからだろうか?
「呼んでみろよ、悠って」
「…はる…か?」
「ちょっと、何で疑問形なわけ?」
「うるせー!!」
星空の下で何恋人みたいなやり取りをしてるんだ俺たちは。
…でも、名前で呼ぶのも案外悪くはないかもしれない。なんて、悠本人にはあえて言ってはやらないが。
【お題:星空の下で】
◾︎今回のおはなしに出てきた人◾︎
・宮前 悠 (みやまえ はるか) 攻め 高2
・久谷 響 (くたに ひびき) 受け 高2
4/6/2024, 12:50:31 AM