涙葉(るいは)

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時計の針が重なって
(今日は私の想いを綴らせてください。)
時計の針が重なる度に今日命日の
おじを思い出す。おじはいつも笑っていた。最後の最後まで強がって
病院にいかなかった。私は怒った
じい、病院に行こうよ!!そしたら
少し気持ちが変わるから!!けれど
おじのいしはいい、ちがうおれは
もうこのまま死んでしまいたい。
やめて。聞きたくないよ!!
私は若い頃じいに約束したことがある
私ね、子供できたらじいに
抱っこさせたいッ!!って
けれどその夢は叶わなかった去年の
春呆気なく空の上に旅立った
今日命日時計の針は残酷に重なって
チクタクチクタクと鳴りながら
私に命の大切さを教えているんだ
なぁと感じる。じいは生前よく言っていた。
ばあの所に行きてぇよ
ばあ、早く迎えこーよ
こーよって
だからその度にあたしやお母さんで
じい、あっちに行ったら
お兄ちゃん(息子)もうちらも
悲しいの。わかる??と言っていた
そしてとある日にちに認知症が進んだことが判明
とある人に聞いた話だけれど
じいは認知症がひどく
おいおい施設に入所させるつもりだったみたい
でも床擦れ(足の大腿四頭筋のズレが)原因で入院して
コロナ禍だったから
あうこともできなかった
死に目には会えなかった
妹と父親が葬儀に出てあたしたちは
じいの遺骨をそっと撫でるだけ
もう、ダメなんだ
暖かくてまだここにいたい
そんな意思が伝わる。
だけどじいは嬉しそうだった
大好きな妻と息子
そして孫代わりであるあたしたち姉妹を可愛がってくれた
ありがとう。
今年でばあが6年、じいが
2年目。
近いうち
お墓にお花とじいの大好きな
焼酎缶、ばあの大好きなお花を
他向けに行こうと思う
きっと2人はそらのうえからあたしたちを優しく時に厳しく
見ているでしょう
ね。じい。ばあ。
今日ありがと。
夢でお前が苦しいのは知ってるよ
って言ってくれてありがとう
その手を触ってしまえば
そっちの世界へ引きづられる
からいけなかった
あたしにはしめいもある
それを終えたら……
fin。

9/24/2025, 10:29:12 AM