親友と好きな人が付き合い始めた。親友は誰もがかわいいと言う美少女。だから、最初から張り合うこともせず、気持ちを隠して応援するよ、とか言ってたけど。ほんとは心の中はドロドロで汚くて、最低だ。
「幸せになんか、ならなければいいのに…」
1人呟いた。私は最低だよね。
「あ!〇〇!どこに行ってたのー?」
「ちょっと屋上に。」
「そっかー。寒かったでしょ?ブランケット貸したげるよ。」
「いらない。それより、聞いて欲しいんだけど。」
「なになに?」
「実は、あんたの彼氏浮気してるらしいよ」
「え…?」
「隣のクラスの早瀬さんが本命」
唖然とした表情で私を見つめる。悲しそうな顔を見ていい気味、と思った。これは完全に嘘で、適当に言ってるだけ。心も痛むことはなかった。
「私は少なくとも、〇〇より、✕✕くんを信じてるから。嘘でしょ、それ。」
「私は、長くあんたといたのに、✕✕よりずっとあんたといたのに、私より✕✕を信じるの?」
「当たり前。付き合うって、お互いを信じることだから。」
「ふーん。気持ち悪。それじゃ、お幸せに」
あいつらなんて、破局すればいい。幸せになんかするものか。
『2人の学生が死亡しているのが見つかりました。警察は犯人を追っています。』
4/1/2024, 1:07:58 AM