いつのことだったか。
とある月夜に知り合いの家に向かった。
誰もいないくらい山道を一人で歩いていた。
すると二人の男女が現れた。
男は行商人と名乗った。
女も行商人と名乗った。
ふたりは
「こんな暗い山道に携帯一つ抱えて歩くのは大変だろう。懐中電灯を授ける。」
と言った。
そのあと少し歩いているとお腹が空いてきた。
その時だった。
また二人の男女の影が現れた。
さっきの行商人だった。
「こんな山道に食糧を持ってこないで大変だったでしょう。」
といっておにぎりを二つ渡された。
知り合いの家から帰宅する時、時間はもう深夜だった。
丑三つ時の時間だ。山道は北東だ。
霊が出るのを恐れ、遠回りの一般道で帰宅しようと思い、山道からおそるおそる逃げていく。
すると二人の男女の影に追われた。
「どうして山道から帰らないのです?山道はあんなに楽しい人々が集まっているのにィ」
私は恐怖のあまり走って逃げた。
月夜の丑三つ時には出かけないようにした。
あれは霊だったのか?
恋星ゆい🥺
3/8/2024, 1:00:42 AM