ぺんぎん

Open App

ああ、ぼくはきっと何光年もまえから、きみのものだったんだね。そうつぶやき多幸感とまどろむきみがどうしようもなくいとおしかった。ぼくもおなじことを思った。ぼくたちは、こうして、互いもわからないくらいにささいな愛撫を、ふたりのあいだで繰りかえしていたんだ。それがそこらじゅうで爆発して今がある。きみの、陽を反射する柔らかい髪の生えぎわに手を差しこみ、身を寄せて、ふたりとも永遠が永遠であることをまるで疑わなかった。

10/9/2023, 10:38:12 AM