NoName,

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街路樹の上には青い空が広がっている。
通学途中なのに既に強い日射しにうんざりだ。
「あー暑っ、クソ天気いいなー、あー死にてぇ。」
口をついて出た言葉に、すれ違ったオバサンがギョッとした顔をしてこっちを見た。
やばっ、聞こえちゃったか。私はちょっと首をすくめて足早に学校に向かう。

別に本気で死にたいわけでも、死にたくなるような目にあっているわけでもない。何なら恵まれている方だと思う。
でも私の生死は私自身にすら何の影響もない、という事実に気づいちゃったんだよね。
自分すらどうでもいい生き物の私。

とはいえ、ホントに死んでみる勇気もなく、ただただ無為な毎日を送るだけの日々。

同じように「つまんねー」を連呼してたはずの友達は次々にやりたいことを見つけ、それぞれが目標に向けての受験勉強をしている。私だけが取り残されてる。未だ進路希望に何も書くことができない。

こんな私でも、いつか「あー、クソ天気いいなー、生きてー。」って思う日がくるのか。

どこにも希望の見つからない17才の夏。



お題「空を見上げて心に浮かんだこと」

7/16/2024, 11:44:36 AM