まっぷ

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『突然の別れ』


何気ない、いつもの毎日。
今日も家族と挨拶を交わす。
でも、そんなに一つ一つの挨拶を大切したことなんて、そうなかった。

「行ってらっしゃい!」
「行ってきまーす。」

私は、絶賛反抗期中。自分でも、良くないことは分かってる。でも、口が勝手に喋る。
私は、若干冷たく接しつつも家を出て、学校へと向かう。

いつもと同じ道に、いつもと同じ時間に、いつもと同じ人たちの顔。
今日も私は、いつも通りの毎日を過ごす。

そこで、ふと友達が道路の反対側で手を振っていることに気がついた。
私は手を振り返した。
すると、友達は「こっちおいで」と言っているように手招きをする。
そして私は、少し焦ったかのような。そんな風に道路の反対側へ渡る。

今、私は道路の真ん中。何か感じ取ったのか。ふと左の方を見ると車が猛スピードでこちらへ向かってくる。

「あ」

もう、気がついた時には遅かった。
私はおそらくそのまま車に轢かれ、倒れているんだろう。
まだ意識はぎりぎりあるが、もうそろそろまずい。

周りからがやがやと人の声がする。

でも、もう、だめだ。






ああ、もっと、ちゃんと、''最期の''挨拶をしておくんだったな。

あの時もっとちゃんと、、、優しく接していればな。





そう思いながら私は静かに目を閉じ、この世界との別れを告げた。

5/19/2023, 11:23:03 AM