イオリ

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子猫

にゃあ。

ニャア。

にゃあ、にゃ。

ニャア?ニャン。

にゃ~ん。

ニャ。ニャア。

にゃん。にゃ~ん。

ニャ。





たぶんね、と彼女が口を開いた。

《ママ。

なーに僕ちゃん。

抱っこ、抱っこ。

抱っこ?しょうがないわねー。

わ~い、抱っこ。

ハイ、こっちね。

うん。あったか~い。

ゆっくりとお休み。》


っていう会話だったと思う。

ふわふわの毛をくっつけて眠っている、猫の親子を見つめながら彼女が言った。

そうかな?僕はね、

《ママ。

なーに、僕ちゃん。

そろそろクリスマスだけど、サンタさん、今年は来るの?

サンタさん?そうねぇ。物価が上がってプレゼントの用意も難しいから、今年は難しいかもしれないわねぇ。

え〜。やだ~。最新のiPhone Pro MAX欲しかったのにー。

去年もらったばかりでしょ。我慢しなさい。

えー、ヤダヤダ。最新のじゃないと家出するってパパに言っておいて。

パパじゃなくてサンタさんにでしょ。》

だったと思う。


いやいや、あの短い会話でそこまで話したの?無理でしょ。

イヤイヤ、最近の子猫は賢いから。侮れないよ。


──みたいな馬鹿な会話を、子猫を撫でながら彼女としたい、木漏れ日の休日。


11/15/2024, 11:47:13 PM