風信子

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揺れてるのは
街の灯

それとも
瞳の中の海



また
行きずりのように
いくつかの季節
歩みを並べ


優しさを
押し付けあった
日々を越えて


馴れ合いに潜む
一方通行のような寂しさに
全てを閉ざして
背を向けた


ただ
独りぼっちの
痛みの無い
優しい時間が
恋しくて




消えないよう
両手で包み込んでた
消えかかってた
小さな心の灯火



欠け始めた月を
眺めながら


何でもなかった

何も無かった と



そっと


吹き消した





「心の灯火」

9/2/2023, 2:53:12 PM