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「塩桜餅」

今年もお花見の季節となってきましたね。
皆さんは何を風呂敷に包んで持って行きますか?
サンドイッチや唐揚げや、鯵のフライ、かまぼこを半切りにしてねじったものも美味ですね。
先生は、混んで楽しめない万一のリスクを考えて、お昼時に行くのではなく、ちょっとずらして3時のおやつの時間に行きます。
そうですね花岡さん。たしかにおやつとなると、品数がぎゅーんと減りますね。
ん、なんですか丸山さん。“先生はバナナを持って行きますか?”そんな事はないですね。先生バナナアレルギーです。
先生が持っていくのは、桜大福です。
皆さん食べた事はありますか?ちょうど校門から出て左の交差点の奥に、「甘光堂」とかいて“かんこうどう”と読む、年期の入った木製のお店がありますね。そちらでとても美味しい桜大福が売っているのです。
_______形?そうですね。少し大きめですが、和菓子は形だけじゃありませんよ。
表面はもっちりと弾力があって、桜の葉の塩漬けと白餡が練り上げられた自家製の餅が、たっぷり詰まっているのです。それが先生、たまらなく大好き。
特に塩桜餅には、特有な上品な甘みとしょっぱさがあるんです。何より、上にのった桜の花びらが春を感じさせますね。桜の花を鼻ではなく、口で味わうなんてそれ以上に素敵で不思議な体験はないと先生は思いますよ。
先生の実家は、和菓子屋さんでした。あれ、皆さんに話しましたっけ?_____ああ、去年1組だった人だけ知っているようですね。
そうです。先生の祖父が店長で、お花見時になると、毎回まかないという形で桜大福を作ってくれました。
だから先生、甘光堂の受け継がれた桜大福の、変わらぬ味が大好きです。

お題: 桜

4/4/2025, 9:41:08 PM