オールド ファッショニスタ

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視線の先には

「私とあなた。

そして今よりずっと大きくなった息子がいて、その隣には可愛いお嫁さん。

私の手には、ふにふにしたちっちゃなお手てが繋がれている。

そうだ、念願のペットも飼おう。犬も猫も両方!

小高い丘に広い庭のある一軒家。歩いてすぐの海辺に犬の散歩に行くのを日課にしよう。」

なんて、こんな未来が私に起きるって想像がつかない。何故かわからないけれど、幼い頃から自分の幸せな未来が視えないのだ。

今のパートナーがおじいちゃんになった時、私の隣にいるのかもわからない。

とにかく、未来の私は1人なのだ。

私がこの世から消えるということは、一滴の水がスッと蒸発した様なもの。

誰にも気づかれないし、生きた証もない。

そんなもんだと思ってる。

end

7/19/2024, 12:10:58 PM