遠い日の記憶
自分の中の古い記憶をたどっても
幼稚園でのあやふやな思い出くらいで
写真が無ければ
全てが本当にあったのかさえ
あやしくなってくる
親の記憶もそれほど当てにはならず
遠い日の記憶はやがて
薄れて
肉体の終わりとともに
いつかは消える
たかだか人ひとりの人生の記憶
誰かの役にもたたないだろう
そんなふうに考えても
たとえば誰かの頭の中にあるイメージや
記憶を
文章や映像等で得られることは
やはり意味があるのだと思いたい
脳の中や肉体に残る記憶と
もしかすれば
魂というものに本当に必要な記憶が
刻まれると信じることは
たぶん自由だから
7/17/2023, 10:48:22 AM