音葉

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「夏」

青く眩しい空、白く大きい雲、緑で生い茂る山。
今日はどこで何℃。そんな言葉を毎回聞いている。

雨が降れば通学はバスになる。いつもより道が混み一本遅い電車に乗る。ズボンは肌に引っ付き、クシで髪をとかす女子。水を含んだ靴はキュッキュッと甲高い音を鳴らす。

急な寒暖差で体調を崩し、なかなか全員揃わないクラス。体育終わりは制汗剤の匂いで充満する。その中でも元気に響く部活動の声。

家に帰れば虫の音。どこからともなくカエルの声が聞こえる。屋根やベランダに打ち付ける雨の音。暑いはずなのに涼しく感じる。

明日もまた汗を流すだろう。ベタつく肌に困り果てるだろう。でも、夏はとても青々している。夏にしか感じられないもの、しっかりと感じていたい。

6/28/2024, 12:00:40 PM