「赤い糸?アレか?『たーてのいとはアーナター、よーこのいとはワータシー』…違うのかよ、歌って損だわ。
そんで赤い糸?だっけ?そんなのあるわけねーじゃん。
だってアレだろ?そういうのはお熱い世の中のカップルさんたちが言うような言葉だろ?
俺たちには無縁だわ。」
そう言っていた俺が、ついに、ついにこの俺に、赤い春がやってきた。
赤い春ってなんだよ。赤い糸だろ。そして春は青い春だろ。なんだよ赤い春って。もうどうでもいいよ。なんか混ざってるけど。俺こんがらがってるな。
赤い春でいいよもう。
ただ、その片想いの相手には、赤い糸が見えないらしい。
だったら俺が見せてやるよ。
赤い春をよ。
_2023.6.30「赤い糸」
6/30/2023, 10:22:48 AM