赤間至朗

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【火点し頃】

粘着緻密な悪意、遁れようとも湧き立って。愚鈍な足捌きは切断されるかのように縺れその身体ごと傾れ込む。それでも陰間に愉悦を覚えるこの志は、堕ちた巳に酔っている。とんだ酒乱チキなのだ。クダラナイと今日切り捨てたものから逃れてきた脆弱心は未だ本当の絶望に至らない。傾くだけそして其れに気づきながら看過しているだけ。あゝ一日甘んじて生きました。如何なるものにも勝ったフリで演者で居ました。泣き腫れた瞼の重たさと何度でも降る陽光の眩しさに目を閉じる。今日も、何かが抜け落ちた感覚と小踊りしながら布擦れと自分の吐息を聞きながら疑似自殺と云わんばかりに表面向きの自分を殺す作業を殺す二重構造を往く。

いわんや、この生きた白骨よ。明日も明後日もあれもこれも沈みかねない。

4/7/2023, 1:43:32 PM