『明日,隕石が衝突します』
マスクをつけた気象予報士が真剣な眼差しでテレビ越しに言い放った。
起きたばかりだというのに灼熱の太陽が燦々と照っていて、俺はうんざりと汗でベタつくTシャツを脱いだ。
『明日,隕石が衝突します』ーーーーー
あらゆる政治家たちがハンカチで目を押さえて悔しい、悲しい、申し訳ないと訴える映像が液晶に映る。
つい先週まで生き残る方法だの隕石を消滅させる方法だの逸らす方法だのを見つけて見せると豪語していたくせに、結局これだ。
まあ期待なんてしていなかったが。
『どうか悔いのない1日をお過ごしください…っ』
天気予報士が涙ぐんだ声を出して、ニュースは終わった。画面には昔に絶滅したサクラの画像が映し出され、いつまでも変わらない『君が代』が流れる。
かつて東京と呼ばれたこの場所は暑い。シャワーなんて浴びれるほど水はないし、色とりどりな食事の代わりに配給された限られた宇宙食を吸い込んで、俺はテレビを消した。人生最後の日には遠くへ行ってみるか、なんて思ったこともあったけれど、いざその場に立つと、置いてあるひび割れたテレビやテーブル、煤けたソファに哀愁が漂い、親が死んだ時みたいにもっと大事にすればよかったとかいう切ない気持ちにさせられて、そんな気分になれない。いつも通りぐうたらして、もう気にすることないかと宇宙食を食べては寝て、それでもどうしようもなく捨てられない望みのためか一つだけ宇宙食と水を残し、部屋を掃除し、思い出のものをみては思いに耽って…
結局自分でも呆れるほど以前の生活を、まんましてしまった。部屋はチリひとつなく、ありあわせで適当に布を丸めた寝床があって、俺はソファにゆったりと腰を下ろしている。俺はそのまま時間が過ぎていくのを待ち、だんだんと空からの光が強くなっていくのをぼんやりと感じていた。息苦しいマスクを外すと、全部嘘だったんじゃないかと錯覚した。
….地球最後の日、なんて仰々しい響きの割にあっけない。けれど不思議と充足感に満ちている。
『…..もう、十分だな』
俺は眩い光の中、ソファの間に挟まっていた写真に視線を落とした。
『悔いのない日をーーー』
天気予報士の声を思い出し、俺は自然と口角が上がっていた。
『…最期に、オマエに会えて、…声が聞けて、…よかった』
彼はつぶやいた。
ゆっくりと、幼子に語り聞かせるような優しい声色で。
『ーーーーーー』
声にならないか細い声が、地球最後の部屋に落ちた。
ーーーーーー
Theme: もしも明日世界がなくなるとしたら、何を願おう?
…...あれ?
「書いて」ってこういうことじゃない?
書き終わった後に気づく本当の投稿の仕方….
ま、まぁ今後もこういうリアルでは公開できないイタい物語(自己満)を書いていきますので何卒応援お願いします…。
もっと読みたいって伝えてくれた人、本当にありがとう!励みになります😊!
認めてくれる人がいるっていいね!
美雪・M より
解釈は人それぞれ自由なのですが…
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↓ 知りたくない人はここでやめておこう!
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私的には、
天気予報士(女性)→←←俺(主人公)
ていう感じの恋愛小説を
書いたつもりです。
クソ下手すぎて伝わってないかもしれないですが、大目にみてください。
でも、解釈は確実にこれだけ!っていうことではないです。それぞれの解釈でいいのです。ええ。みんな違ってみんないいのです。(みすゞ)
彼らはカレカノなのか、それは作者も私も知りません…
(すみません考えてないですお好きに受け取ってもらって大丈夫です)
5/6/2022, 10:27:45 AM