汚水 藻野

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夜景の綺麗なレストラン。

彼からの誘い。

きっちり着込んだスーツ。

もしかして、と思いバッチリ気合を入れておしゃれしてきた。
食べものは絶品で、全部美味しかった。
彼との会話も楽しくて、時間を忘れた。

「それで、本題なんだけど」
「うん。なに?」

「僕と別れて欲しい」

「……………え…?」
嘘だよね、嘘だと言ってよ。そう思う心が爆速で鼓動を打ち、手が震える。

「僕は今の自分が満足できない。


……ガリガリの僕のこの体がね!!」

「はっ!?!?」

「だからスポーツジムに行こうと思うんだ!そのせいで連絡無視するかもしれないしデートの約束を守れないかもしれない、それが申し訳ないから…

僕と別れて欲しい。」

「…ふふっ、あっははは!あなたって本当に、面白い人ね。

"それが申し訳ない"、ってことはそのくらいの愛はあるんでしょ?別に、連絡無視してもデートの約束守れなくてもいいわ。

私は愛してくれる愛する人と生きたいの!」

_2023.9.18「夜景」

9/18/2023, 12:14:44 PM