蝶よ花よ、なぜ私を置いていくのかこの地を離れられぬ私を、時間が流れない私をそう男は一人泣き続けていた。女は何も知らずに生まれ、死んでいった。男は時を忘れて、彼女を思い続けて1000年が経った。ある日女は、ふと大通りを過ぎて、小道に入る。何かがあると言う感でもなく、自然と足が向いていた。初めて見る道なりなのに、自然と足がどこかに向かっている。これは時の止まった男と逃げられない運命の女の話である。
8/8/2022, 3:27:33 PM