ぺんぎん

Open App

からんころんちりんと耳障りな音が
やけに明るい部屋の片隅に飲み込まれていく
どっと噴き出した熱が身体とか心臓とかを薄っぺらい膜にして覆う
口に押し込まれたままざらりと喉を滑ったのはきっと苦味を閉じ込めた愛情
ちかちかと頭のてっぺんまで明るくて苦しさとか痛みとかぜんぶ溶けてって
涎がベッドシーツを這う、鳴りやまない警鐘ががんがんと脳内を殴り付ける
狂おしいほどに、愛に溺れるのがまだ怖くて堪らないや

8/5/2022, 3:13:13 PM