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あなたのことを端から端まで今でも思い返している。
でもそんなこと、あなたに届かない。
届くはずもない。
今日は雨。
みんな傘をさしている。
だから歩く度にあなたが鼻歌を歌いながら私を迎えに来てくれているのではないかと度々考えてしまう。
シャラン…
!?

「このキーホルダー可愛い!」
「だろ!笑」

なんだ…。
あのキーホルダーは、私が彼にプレゼントしたものだった。
まさかと思い振り返ってしまった。
あの人が居るわけないのに…笑
??「ゆめっ!」
ゆめ「えっ?」
ふと、前を見る。
すると、大好きだった人、大好きな人「かなと」が目の前に立っていた。
3年前に死んだかなとが。
かなと「俺、ずっとゆめのことずっとみてるよ。
大好き。」
頭が追いつかない。
強かった雨は、柔らかな雨にいつしか変わっていた。
それに気づいた頃にはかなとは姿を消していた。
私は、全身力が抜け膝から崩れ落ちた。
大粒の涙をたくさん流した。
だが、その涙もかなとのこともかなととの思い出も全て雨で流されてしまった。

それからだろう。
かなとという男の人もどういう性格なのかも、一切思い出せない。
この話は、ある人から詳しく教えてもらった。
私は、かなとという男の彼女だったらしい。
記憶がない。
でも、なぜだか知りもしない人の事で私は毎回病室で涙をながしている。

11/7/2024, 7:15:44 AM