ルイルイ

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気がつけば日が沈み、星がまたたく時間だ。

立ち上がり、自室の電灯をつける。
古い家だからか、何度か明滅してからゆっくりと明るくなった。

ベッドではなく、机の椅子に腰掛ける。
ぎぃ、と軋む音を立てているが、壊れる様子は無い。
変わらず、いつものようにボールペンを取り
何冊目かもわからない、ノートを開いた。


さて。

唐突だが、私には日課がある。
私はこれを「日記」と読んでいるが、
おそらく大半の人はそうは言わないだろう。

日記と言えば、その日にあった出来事を
つらつらと書き連ねていくものかと思う。

そんな大それたものではない。

しっかりと思い出を綴ることもないし、
楽しかった、悲しかった、と
自分の感情を文章にすることもない。

ただただ
今日を生きた自分のため。
明日を生きる自分のために
応援、鼓舞、激励…
そんなニュアンスの短文を、書いている。

なんだ、そんなものか、と思うかもしれないが
これが案外、日記を開いた時の気分が良い。

人というのは単純な生き物だ。
けれどこの単純さに救われる部分もある。


さあ、今日はどんな言葉を
明日の自分に投げかけようか。


───『私の日記帳』(2024.08.26.)

8/26/2024, 12:16:16 PM