すえきち©️2023

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『冬になったら』約束、ね。

冬になったら、豪雪地帯では雪の多さに悩まされる。まず初雪では普通タイヤの車が渋滞を引き起こす。冷え込んだ吹雪の日などは必ず各所で交通事故が発生したり学校や会社が休みになったりする。雪上進行の渋滞は具合が悪くなる。凸凹で揺さぶられ続けて一週間便秘になる。一週間も降り続けば毎日家や車庫前の雪出しに時間を費やす。山中の家では家庭用除雪機を購入しないと暮らしていけない。屋根の雪下ろしよりも、屋根から落ちた雪の片付けに労力がいる。町には雪を流すための流雪口や小説パイプがあるが、その水が出なくなれば道は大渋滞になり通勤もできなくなる。町中では雪のやり場がなくなって、除雪した雪を運ぶトラックの移動を見ることが日常化する。溶かすための塩を撒くから車が錆びやすい。大雪では四駆じゃないと乗り切れない時が多い。学校では場所にもよるがスキー授業がある他、スキー遠足なる行事がある。長靴が日常的。大雪の日に長靴を履いていないと何やっているんだアホがと思われる。雪が降らない都会で買った靴では滑って雪国を歩く事ができない。雪下ろしでかんじきを履かない人をバカと思う人がいる(足を雪に取られて屋根の上から落下するから)。
屋根の下を歩くな(落雪)という決まりがある。

しかしこの地帯でしか見れないものもある。
市や県などが取り扱う黄色い除雪機は大きくて、種類もいくつかあって結構面白い。あれが走る音が聞こえると、いよいよ本格的な冬が来ると思ってしまう。寒い吹雪の翌朝、晴れた日には、一面に積もった雪が朝日で輝いて、青空の下に真っ白な、まさに白銀の世界を観ることができる。青空を白い雪がふわふわと舞い降る天気雨ならぬ天気雪は、何度見ても良く、本当に美しい光景である。雪が数メートル積もれば外の音や風は遮断され、とても静かな日々を過ごすことができる。雪ウサギの足跡は昔より少なくなった。雪や氷の実験ができる。寒波が続いた後の氷柱(つらら)は1㍍以上になる。凍った雪の上を歩く凍み渡りは、だいたい朝7時半まで。氷が張った池の中でも魚が生きている。『かまくら』の言葉は、いくつになっても何故かワクワクする。

11/17/2023, 11:36:16 AM