柵が作品P

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最終話
【鳥かご】

 ―――誰もが皆
      閉じ込められてるんだよ―――

好きな子と同じ傘の中、告白をされた。
「蓮、私、蓮のコトが大好きっ!付き合って!」

僕は 頭の中が真っ白になった。
だだだだだだだだだだだいすきだとォォオォォォオ
こんなんさズルいよ…!
この距離で、いきなりキスされた後に告白とか…

「…ほんと?」
あー、僕、本当にダメだ奴だ。
告白が本当だったら、疑っちゃイケナイよね…
でも、真偽が気になるのは事実だし…
「ほんとだよ…ダメ…?」
え、大好きです。

海斗…
もし、仮に海斗が美玖を好きだとしたら?
…僕らはさ、見えているのに届かないんだね。
見えているのに。
でも、
海斗が美玖を好きなんて真実か分からなくない?

そう見えているだけで、
本当はそれはただの思い込みかもしれないじゃんか。
実際に手に取らないと分からないよ。
かごに閉じ込められている鳥だってそうでしょ?

僕は決心した。
「僕も、美玖が…大好きだ。
だから…付き合ってください」
大好きな人を守り抜く彼氏になるコトを。

その後――
「蓮ー!」
「わっ!?急に話しかけないでよ美玖」
「話しかけるって前フリないでしょっ」
ペシっ
「いってぇー」
幼なじみ→カレカノ になったとはいえ、
今まで通り楽しんでいる!
…特に変わらない笑

―あの雨の日、彼氏になった日の後日、僕は海斗に確認した。
「海斗、ごめんっ!僕、美玖と付き合うことになった。海斗…好きだったのに…」
「…」
「海斗?」
「…ほんとだよ」
「やっぱり美玖のコト、好きなんだな海斗」
「ねぇ、蓮。ここまで来てもわからないの?」
「はぁ?もー分かっただろー?」
「違うよ、俺が本当に好きなのは…」
「蓮ーーー!帰ろぉぉぉぉー!」
「ちょっと、海斗ととのまだ話は終わってないのー」
「海斗?海斗ならいまさっき帰ったよ?」
「海斗ぉ…」―

…てことがあってそのまま海斗の好きな人は分からないまま。
まぁー、あの海斗のコトだ。
海斗を惚れさせるほど凄く可愛い人なんだろう。

今は、三人でいる回数は前より減った。
でも、だからと言って仲は前より深まった…のかな。
…なんな最近、美玖と海斗、喧嘩気味なよーな感じ。
気のせいか!
毎日が幸せ、前よりも大幸せになった!

四年後――
「二人ともーッ!結婚おめでとう!」
「海斗…ありがとう…」
「蓮っ、これからもよろしくね!」
「生涯ずっと美玖の隣だな」
「ふふっ」
「お二人で話し盛り上がらないのぉ」
「ごめんって海斗~!」
「てか、二人とも、喧嘩気味なのはいつからなおったの?」
「蓮ー、そんなのずっと前のコトだっつーの」
「まぁ~あの時は海斗、蓮を…」
「美玖。その辺にしとこっかニコ」
「何があったのーーーー!僕を何ーーーー!」
「あ、時間だよお二人ともっ」

その後、僕と美玖の間には可愛い女の子達がうまれてきてくれた…!名前は凛と瑠花。
あっ!流石にプロポーズは僕からだよ!?
…お付き合いの誓いを美玖に取られちゃって、
なんか悔しくなってね笑
いや!男を見せようと!うん!

何年後――
「瑠花ー!」
「何?凛」
「今なら誰もいないよ」
「もぉーしょーがないな~」

【終わり】

――――――――――――――――――――――――
読んでくださった皆様、ありがとうございました!
続きは皆様のご想像にお任せします!
これからは、前のように戻ります!
よろしくお願いしますぅぅぅあぅぅぁぁぁぁぁ

7/25/2022, 12:55:27 PM