方舟

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どうしようもなく折れそうになった時、よく想像する。
好きな人が気づいてくれて、手を差し伸べてくれたら、と。

理不尽な目に遭い、耐えきれなくなって階段の踊り場で立ち竦む。
泣きたいのに泣けない。相手と自分への嫌悪感。逃げられない状況。
感情の矛先と整理のつけ方が分からなくなる。
戻らなければいけないが、今の自分は周りに迷惑をかけてしまう。
いったいどうすれば。
「──○○さん?大丈夫...??」
充血した目に映ったのは、好きな人の姿。

こんな夢物語があればいいのに。

8/28/2021, 2:43:27 PM