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人生という旅に歩き疲れた。もう、何もしたくない。
心が死んでしまって、夢を見られなくなってしまった。幾星霜と歩き続けて、たどり着いたのは小さな砂浜。あたりには古びた小さな小屋と、色あせたコンクリートの狭い道路。手すりが錆びた階段を下ってさらさらとした砂に足を取られまいと慎重に歩く。海の方へ向かうにつれて、波音がだんだんと存在感を増してくる。左右に軽く揺れながら、とうとう波に足をすくわれる一歩手前までたどり着いた。階段からわずか一分の旅ですら、こんなにも息をしなくてはいけないのだなと、つくづく自分に嫌気が差す。ゆっくりと息を吐きながら、世界の理に自然と調和するように、深く腰を下ろす。沖に見える不揃いの岩たちは波に揉まれ、ウミドリは悲しそうに長く鳴いて、水平線の向こうに消えていく。中途半端な強さの雨が波音と混ざって音楽を作っている。雲で満たされた薄灰色の味気のない空が、ただ続いていく時間を象徴している。今私は、世界の歯車としてここにいるような気分だ。何も考えず、ただ押し寄せては引いていく波を眺めながら、無意識に呼吸のリズムを合わせ、私自身へダイブする。「夜の空を見て、夢想いながら、海へと沈む。」気づけばいつもそこにあった私の心象風景を、今、目の前の現実と重ねる。私の中身と世界をリンクさせる。夢と現実を融合させる。あの優しい海へ、ゆっくりと沈んでいく。私の旅は、ここでおしまい。

2/1/2026, 2:08:16 AM