「あ、雪だ」
君はそう言って私の頭をポンと押さえた。
「嘘、本当に?」
私は思わず君を見てしまった。
友達であり男性である君に。。
いつもの“おふざけ”かと思った。
君は少し真剣な眼差しになり、
私を見つめた。
「何?」
「雪だから言うんじゃないけどさ。
頑張って白くならなくていいんじゃない?」
「え、肌の事?」
「いや、心の事」
彼はそういうと手の中の雪を溶かした。
「だって、俺は雪は好きじゃないもん」
「ふ~ん」
「雪みたいに真っ白な心って嫌い」
「そうなんだ」
「俺は雪解けみたいになってもさ。
お前を見ていたいから」
「は…?」
「だからあ、見ていたいって!」
「何を?もう一回言って!」(笑)
「だ・か・ら。も~恥ずい!言わね~!」(笑)
私の中の心はこの日を堺に彼に傾いて行ったのは、
言うまでもない。。
1/7/2023, 10:52:36 AM