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頭の中には、くだらない言葉の数々が使われないまましまわれて、意味もなく浮遊するように浮かんでは消えていく。それらの単語は、子供の好きそうな言葉であり、幼稚な自分の分身だ。それらの単語を並べていたら、誰からも馬鹿にされ、ピーターパンのように回りから浮いてしまうだろう。しかし、それ以外の言葉を持ち合わせているのかというと、我れながら疑問符を持ち寄せてしまう次第である。次ぐるバッハ怪鳥の鳴くところのよう兆しのアリス日にうかびまするは往年の胡蝶蘭のキリシタンタニシの原木育てまする楊貴妃のはは恵比寿さま生誕の日にてんやわんやのチン丼花鳥の乱ちき騒ぎにあいまして扇子に障子にもののけこよし、うすらうつらと火も陰り、ちびちびと呑んだくれるは万葉集、サンタ~面もそぞろ並木に延びまして、辛いのなんの花から鼻にひらりちらり提灯毛、かいいのなんのじょりじょりと恥も外聞新聞逆さにおった曲げるほどうぶ豆腐のうっすらと透き通った肌から紅色のそれがつついたように弾けてランプのように揺れるのでございます。これがまた、私の視界が眩むなか、夢か現か障子に眼、眼を擦るように徐利徐利綿か笹がめくれるのも気にせずに、果てワシはあの奥に見える時計を何刻見よったかやっなど思いながら見よっとたのが今も不思議に絵巻でごさいます。まことしやかにあの日の出来事を克明に記憶しようと鮮明に記憶をたどれば辿るほど、そげな事があったじゃろうかと門扉が閉ざされるのが府中山です。
百名残と言いますが、あれこそ私の人生の百名残の一峰でございました。

11/22/2024, 12:08:31 AM