「愛の言葉で成長するなら今頃天井に頭はついてるよ」
自信満々にわらうきみ。
そうだねともそんなことあるわけないとも言えずに固まってしまった。
何故。愛だと、断言できるのか。
「愛?のことば?へ」
「私が君からの愛言葉を聞き逃すわけないじゃん」
何読んでるのと手元を覗き込む。本は推理小説。丁度山場を迎え犯人を追い詰めている。だがそんなあらすじは私の頭の中から飛んでいってしまった。
「だって、君の言葉はたっぷり愛情の詰まったご馳走だよ」
隠していた合い言葉はしっかり気づかれ愛言葉にされていた。悔し紛れに脇腹を小突いた。
10/26/2023, 5:06:02 PM