入社してからあなたと初めて出逢った日
あなたからほのかに
香水の香りした
私よりも少し年上だけど
とても大人に感じた
とても素敵な人
私の好きな香り
あなたから漂う香りが
頭の中を駆け巡る
あの香りが
私の脳内にインプットされてしまった
常にあなたの香りを感じたくて
お店を回って必死に探したけど
あの香りがなかなか見つからない
あなたにはなんの香水か聞けない
あなたには既に家庭があるから
いつも忙しそうにしていて
気軽に話せるような人ではなかった
朝出社して、交わす言葉は
「おはようございます」だけ
その時すれ違いざまにあなたの香りを
いつも感じていた
ずっと探したけど見つからなかった
ある日
社内で別フロアの女性とすれ違った
その時
私の脳内から何かが思い出された
(この香り…あの人と同じ香り)
すぐに気付いて振り返ったけど
女性は綺麗な長い髪をなびかせながら
真っ直ぐ歩いて行ってしまった
あぁ、そうか…
大人で素敵な人は…私の憧れの人は…
何かがさーっと脳内から消えていった
8/30/2023, 11:16:57 AM