ある日 不思議な夢を見た
真っ白な空間に黒いフードを
被った人物が
いた
貴方は誰?と私は尋ねる
わたしは死神だ
と、それは言う
1本のロウソクを私にみせ、
ごらん、このロウソクはお前の
寿命だよ
……嘘。
私はロウソクをみて目を見開く
死神が私に見せたロウソクは半分以上
楼が溶けて短くなっていた
もう少し伸ばせないか?
また寿命を伸ばすにはどうすれば
いい?
と、死神に縋り付く
ふいに婚約者の顔が浮かぶ
来月に私はひとつ年上の彼と結婚を控えている
のに
ゆらゆらとロウソクが揺れる
ガタンッ
揉み合った拍子にロウソクが死神の手から離れ
ロウソクが倒れ、ロウソクの火が消える
キャンドル/夜凪
11/19/2024, 11:17:36 AM