木坂

Open App

突然の君の訪問であった。
律儀にドアを開けてやってきた。

「ちょっと早くない?」

苦笑いで呟く。君は笑いながら一歩一歩、こちらに向かって進んでくる。

「まあ、良いんだけど。」

視界が暗くなってきた。時間だ。

「よろしく、僕の天使さん。」

純白に身を包んだ、羽のついた天使は優しく僕の手を握った。どうか、天国まで連れて行ってくれ。


お題:突然の君の訪問。

8/29/2023, 9:34:45 AM