春緒

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ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。

ここは獣道。
ぶつかるものをステップで避けて、荷物を肩に担ぎ直して、また速度を上げる。
捨てるわけにはいかない荷物。
「ただいま」
「遅かったじゃないか。ご飯まだ?」
獣が私を責める。
離婚を決めた夜。

5/30/2023, 12:05:06 PM