ジャンルジム、
ブランコ、
すべり台、
鉄棒、
その小さな公園には四つの遊具があった。
私が好きだったのは
すべり台とブランコ。
ジャンルジムは
怖くてなかなか上まで上がれなかった。
だからこそ、
てっぺんにまでのぼれた時は
嬉しかった。
空が近く感じた。
いつもは、上にある父、母の顔が下にある。
落ちてこないように、と。
不安そうな、でも優しい笑顔で。
お題ジャンルジム
声が聞こえた。
そんなわけないのに、貴方の声が聞こえた気がした。
不器用で、言葉選び、しょっちゅう間違って…。
悪気がない?悪気しかないだろうとしか思えない位、本当、不器用な…。
そんな貴方が大嫌いだった。
なのに、何でだ?いつの間にかに恋仲になって…。
言葉が足らないだけで、感情がなかなか言葉に出来ない。
ごめんじゃない、ありがとう。
食べたくないじゃない、私に私の好物をただ、食べて欲しかった。
本当に言葉足らずの不器用で、…。
それなのに、よくもまあー、毎日毎日、好きだの、愛しているなど……恥ずかしい事言い続けて…。
気安くそんな言葉、毎日何回も言うなっ。そういう事は大事な時に言えって言っているのに。
……本当は、嬉しかった。優しい声で愛している何て体全体包まれている感じで幸せだった。
なのに、貴方は、私の前から消えた。
もう会えない。会う事も出来ない。
私を置いてひとり旅たってしまった。
まだ、…まだ、私は貴方に言っていないのに。
愛していると。
「-!」
そんなわけ、ない。
貴方の声が聞こえるなんて。
幻聴?
嘘だ、嘘だ、嘘、嘘嘘-。
「嘘じゃない」
嗚呼…目の前には、貴方がいる。
そうか、…そうなのか。
ここは、つまり-…。
「会いたかった。…愛している…」
「知っている」
来世でも恋人に、なろう。
それまて、待っている。
あの扉を開ければ待ち構えているのは、神か鬼か。
「とりあえず閻魔様に、だな」
「起きたか?お早う」
「…んあ…」
「?どうした?」
「…ん…何か夢みた」
「どんな?」
「…んー?よく覚えてないけど」
「そうなのか?」
「なんか、閻魔様?みたいなのがいた」
「閻魔様?あの?」
「…ん…」
「面白そうだな」
「面白いのか?」
「後で夢占いでも占ってみよう」
本当は知っている。
今の夢は、きっと前世の記憶だ。
だって、声が…夢の中の声と、今の恋人の声が同じだ。
「あ」
「?」
「お早う」
チュッ
「今日も綺麗だ。愛している」
「〰️〰️だ、だからぁー、そういう事〰️」
「ん?」
「私も愛しているよっ!」
お題声が聞こえる
9/24/2022, 6:26:43 AM