M氏:創作:短編小説

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ふわふわの髪は雛鳥みたいで
もちもちの頬は大福みたいで
ふかふかの手は紅葉みたいで
くりくりの瞳は夜空みたいで

月が眩し過ぎる日の夜空みたいで

愛おしくて
愛おしくて
仕方が無い人

いつからこうなったんだろうね
いつから間違えちゃったんだろうね

私がもっと上手く動けてたら
仲良く笑えてたのかな
私がもっと上手く動けてたら
手を繋いだりとか出来たのかな
私がもっと上手く動けてたら
他愛無い会話を出来てたのかな

全部間違えちゃったのかな
手遅れなのかな
もう何も出来ないのかな

『オレはアンタと仲良しこよしする気は無いです』

私の居場所はもう無いのかな

『今更何を言ってんですか?』

普通の家族みたいに出来ないのかな

『アンタの普通とオレの普通は違います』

ふわふわのくせっ毛
柔らかそうな頬
大きくなった拳
黒く濁りきった…

「…また会えたら良いな…」

きちんと話したい
普通の家族じゃなくても良い
貴方が笑顔の姿を
少しだけ見せて欲しい


題名:鋭い眼差し
作者:M氏
出演:💜‪(🎗)


【あとがき】
戦闘シーンをカッコよく書きたいなって気持ちがありましたが少しばかり寂しげな創作になりましたね
家族と言うのは同じ時間を同じ気持ちで過ごして初めて相入れるものだとM氏は思います
出演してくれた彼女とその弟は大半の時間を別の場所で過ごしていました
長い年月で培った環境も思考も友愛も…全て違うものとして
例え一方が一方を想っていても届かなければ意味が無いですよね
伝わりませんよね
愛情も憎悪も全部同じなんです
時間の流れは誰かを救うものに成り得ますが
薬と同じで誰かを壊すのにも充分なんです
割り切らないといけませんね
割り切れるかは別ですが

10/15/2023, 1:41:38 PM