M氏:創作:短編小説

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荒くなった息
重たい足取り
逃げてるはずなのに怖くは無い
いや怖い
まるで鬼ごっこをしてて
捕まっても特に痛い思いをしないと言うか
それが大前提で分かってて
そんな中鬼に見つかって追われてる感じ
雑居ビルより一回り大きい感じのビルで
迷路みたいな道を走って
自分はやっぱり誰かに追われてて
階段を降りたら捕まると思って
とりあえず登って
学校みたいな階段を登って
扉を開けたらやっぱり学校みたいな屋上があって
トイレの鍵を閉める感覚で屋上の扉を閉めて
プールとか何重にもある柵とか
そんなの気にせず登っては飛び越えて
鍵を誰かがガチャガチャと開けようとしてて
振り向いたらお父さんが居て
まぁ他にも大人が居たんだけど
あの人だって分かるのがお父さんで
自分と目が合ったらなんか叫んでたから
『パパは僕の事作って良かった?』って
大声で叫んでから最後の柵を飛び越えたら
「馬鹿な事をするな」ってぼんやり聞こえて
お父さんってあんな声してたんだとか
お父さんってあんな顔してたんだとか
そんな事を考えてたら
目が覚めた
ボサボサになった髪を撫でて欠伸して
ボーッとした脳みそのままタバコを吸う為にベランダに出て
空気が凄く冷たいのに陽は暖かくて
空は異様に綺麗だった


題名:何処までも続く青い空
作者:M氏
出演:?????????????????????


【あとがき】
夢を見ました
忘れないうちにネタにしとこうと書きました
M氏は自分が思った以上にファザコンです
飛び降りてしまおうと考えてた時に懸命に鍵のしまった扉を開けようとした父親を見てめっちゃ笑顔になりました
寂しかったです辛かったです殴られたくなかったです愛されたかったです普通の家族らしく居て欲しかったです
夢の中の自分は救われたのか分からないけど
久しぶりに父親の顔を見て“パパ”と呼べた気がします
ザッと15年ぶりくらい
嬉しかったです

10/23/2023, 6:12:12 PM